夢売るふたり

お笑いとアイドルが好きなしがないDDオタ

『スキャナー』を観て感想

※公開終わっているのでガンガンネタバレします※

 

関ジャニ∞の安田くんが出演するということで観てきました。
陰陽師で好きだった野村萬斎さん、あと雨上がり決死隊の宮迫さんが出ているので見ないわけにはいかないっしょ!と数ヶ月前に前売り券を買ってウキウキと公開を待った。
原作なし、オリジナル脚本ということで、全く予備知識のないままというのがとても新鮮だった。話の内容もモノの思念を読み取って事件を解決していくというあらすじでキャストをさて置いても普通に話として楽しみだった。
公開はゴールデンウィークだったが、ゴールデンウィーク中は毎年だが心があまり元気じゃないし、まとまった休みもなかったので結局観に行ったのは公開終了まであと1週間に迫った5月も終わりかけだった。
前売り券を2枚買っていたので、この短期間で2回も観れる?と心配していたが、そんな心配は無用だった。なんなら1週間で3回観た。

1回目観た時は最初の萬斎さんの現代劇に違和感を覚えまくり、ちょっとだけウーンと思ってしまった。
マイティーズというコンビが、ネタが個人的に漫才でもなくコントでもなくああいうネタをする芸人が苦手というのもありちょっと苦手だなと思ってしまった。
現実のお笑いの好みくらい映画では忘れたらいいんだけど、宮迫さんが演じているということで完全にリアルとフィクションを切り分けられなかった。
亜美も最初は生意気なちょっとアレな子なのかなと思ったけど全然違った、めっちゃいい子だった。
仙石に抱きついて「私から雪絵さんの思念読み取ったらいいよ。素敵な人だってわかるよ」みたいなことを言う亜美は雪絵の前だとちょっと反抗しちゃったりするけど本当は雪絵が大好きなんだと分かってとても可愛かった。

安田くん演じる佐々部は警視庁第1課の刑事ということで、最初は親のコネで雑用をさせられているようなお坊ちゃん。
仙石のスキャニング能力を信用できないけれど利用価値のある警察側から話を聞くように指示されたのが佐々部。
佐々部は実は連続殺人犯で、死んだ妹が遊ぼうと約束したのにその約束に来なかったという4人を大人になって殺していく。
真相は妹は「約束した」と兄である佐々部に嘘をついていたわけですが、その妹の代わりに復讐するために女装をしている佐々部が不気味で。
真っ白のロングワンピースに黒髪のロングのかつらをつけている姿を見てただただ不気味だった。
カツラが取れても女言葉のままなのがまた恐怖を煽る。
最後仙石の手によって真相を知って、受け入れられずに自殺するところ、でも最後はエリカとの幸せな夢を見て安らかな笑顔で死んでいくところは被害者側からすれば自分勝手な死だけれど、佐々部側になっていたので佐々部は幸せな最期迎えられたんだろうなあと勝手に思っている。
救われていい人ではないかもしれないけれど、救われてよかったなと。
この佐々部が自殺するときの亜美の表情がとても良かった。
人が目の前で死ぬ、ということを目の当たりにした表情がとても素晴らしかった。


安田くんが女装で出てきた時は夢かな?と思った。
オタクとして自担が女装して、抑え付けられて、縄で縛られて、そこから縄抜けしてスカートの中のホルダーから銃を取り出すっていう一連が映像として見ることができてめちゃくちゃ興奮した。
そしてこの一瞬だけ関西弁で「邪魔すんなや」って言ってた(と思う。3回ともそう聞こえた)のがまた萌えた。
台詞なのか、つい、安田くんが出てしまったのかはわからないけれど、そこがそれだけ力の入ったシーンなんだろうな。

冒頭にも書いたけれど、この作品は原作がなくて、仙石は萬斎さんに当て書きで書かれていて、佐々部は安田くんに当て書きではないだろうけれど、この役に安田くんがキャスティングされたのは本当にほんとーに幸せなことだなあと観終わった後に噛み締めた。
まさかこんなラストだとは想像していなかったし、途中見ていてもこのラストは予想できなかった。

また、仙石が雪絵の思念を読み取って「才能はあなただけのものじゃない」からこの言葉を聞きたいがために雪絵の思念を読んでいるんだろうなと思う。
自分の望まないスキャニングという能力に悩まされ忌み嫌ってきた能力を雪絵に「才能」と言われ(実際は亜美に向かっての言葉だけれどそれを自分への言葉と置き換えて)その力で彼女を探すことで自分も救われたかったのだろうなと。
人を好きになれなかった仙石が雪絵の思念によって人間を受け入れようと思えたんだろう。
そりゃああんな綺麗な人(木村文乃)が正面から語りかけてきたら好きになっちゃうよね!自分を受け入れてもらえたと思っちゃうよね!って感じです。

あと最近気になってるのは折り紙のうさぎ。
最初は多分佐々部が亜美の手紙を読むシーンの机に置いてあって、その次は佐々部の車のバックミラーにつけてあって、その次にエリカを思い出す回想で悟が折っていて、その時には佐々部=エリカの兄と分かっていた…気がするからなんだったのかなあと。
2回目観た時に佐々部が手紙を読むシーンにあると気づいたけれど、これよりもっと前、エリカと4人の子供のシーンにも折り紙があればもっと伏線になったのでは?と思うけれどどうなんだろう…。
最初からあったのかなあ。
この辺りを円盤が出たらチェックしたい。

こんなに観ていて裏切られた映画は初めてだった。読めない展開がとても楽しかった。

 

◆所感まとめ
スキャナー所感 - Togetterまとめ